fc2ブログ

記事一覧

100円の男

自分は運が悪いと思ったから、大きな欲を持たずに地道に生きられた

──20年前まで、ずっと自分は運が悪いと思っていたという話が印象的です。 

矢野 大学を出てすぐ3年で夜逃げをして、自宅兼事務所が火事になったり、職を9回も転々としたから、その度に世の中はうまくいかないもんだ、と。特に夜逃げの時に、俺は運がないんだなと強く思ったんですよ。その後東京で百科事典のセールスを始めても、30人中27番だったんで、運だけでなく俺は営業能力もないんだなあ、と。運がないのは他力だからしょうがない。でも、営業する能力もなかった。運と能力に見放されたんで、もう人生なんて良いことが起こるはずがないんだと悟った。

 でも、結果的にそれが一番ありがたかったね。大きな欲を持たないで、目の前のことを一生懸命やるしかないと考えられる人間になった。

──高望みしない、夢を持たないというのは子どもの頃からですか。

矢野 学生時代はね、結構ずっと威張ってたんよ。ボクシングでは東京オリンピックの強化選手に選ばれたし、あの頃は自信満々だったね。必ず自分はひとかどの人間になれると思っとった。でも社会に出て現実を教えてもらい急に自信を失ったね。

──学生結婚をしてお子さんもいるし、家族を食わせていかなきゃいけないという責任感はあるわけですよね。

矢野 責任感はあるけど、できなかったね。親の援助がなければどうにもならんかった。本当にもう、食うことに精一杯で。運も能力もないから、食べるために目の前のことを一生懸命やるしか方法がない。

──努力家というのとも違うんですか。

矢野 元々、実家が庄屋だったからね。庄屋というのはよく働く遺伝子を持ってるんです。最初から田んぼを持っているわけじゃないし、いっぺんに土地を買ったわけじゃないから。何百年もかけて、ちょっとずつ田んぼを買い足すんですね。

 トンビがタカを生むって言葉もあるように、やっぱり怠け者の遺伝子の家系もある中、うちは、働く遺伝子を先祖からもらってるんです。それが一番ありがたいよね。

 目の前のことを一生懸命頑張るという元々の遺伝子があったのに加えて、親父から幼い頃から年中「働け!」と怒られたトラウマもあったしね。それが開花したんだね。もっと早うから開花したかったけど、それができんかった。今、親父が生きとったらありがたかったんじゃがねぇ。

──「運が悪い」と弱気な割に、火事になってもすぐ、起きたことはしょうがないなどと考え方を変えるじゃないですか。人生良いことないとお考えになっているのに、考え方を切り替えてすぐに前に進む……。

矢野 切り替えたんじゃない。これも連載で書いたけど「仕方がない」いう言葉が大好きなんよ。あと、「恵まれない幸せ」とかね、大好きな言葉なんです。


https://www.msn.com/ja-jp/money/news
71879879.jpg

たしかカンブリア宮殿だったかの番組で矢野社長を見ましたが、
ほんといい意味で大企業の社長らしくない人でした。
夫婦で始めた軽トラの移動商店を今じゃ国内外に約5000店の大企業ですから、すごいの一言です。
「安物買いの銭失い」・・・・心ない客の一言で発奮した矢野氏は利益度外視で
原価の高い商品を100円で売り続けてきたわけですが、
その成功の秘密は利益一円でも売ることにあったんですね。ここからして普通じゃない。
先行するライバルは100円の粗悪品、ダイソーは「100円の高級品」。
今でこそ規模のメリットがあるから成り立ちますが、口でいうほどになかなかできることじゃない。
子どものころ、スーパーの前でいかにも安っぽい日用品を露天売りしていた業者さんがいたのを思い出しました。
そこからアタマひとつでも抜けようとするなら、やはりフツーではダメってこと。
脱サラして商売を考えてる人は本読んでみるといいですよ。
私も小さいながらも会社経営してたけど、小難しい経営本や常識は実戦では何の役にも立たないと痛感した。
腹八分目というか腹六文目ぐらいで儲けをわざと捨てるほうが長く安定して、
結果的に利益の最大化になる。
個人経営の飲食店なら経営の教科書どおりやっていたら100%つぶれますw
いや冗談抜きにホントの話。



記事が面白かったときだけ応援クリックお願いします(^^;)
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

c_01.gif

プロフィール

専業トレーダーです

Author:専業トレーダーです
ブログ15年目に突入!会社経営やめてから専業トレーダーとして生きております。




為替・FXランキング

売買シグナル配信ランキング

社会・経済ランキング

最新コメント

月別アーカイブ